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2013.01.24 (Thu)

本棚:『キャンピィ感覚』ほか

去年の夏あたりから読んでいた本を今さら紹介。
蛸足にしては異様に小説率が高い、異色のラインナップ。

『大学論 いかに教え、いかに学ぶか』:大塚英志(10.03)
大塚英志の本は昔よく読んでいた。最近はぽつぽつと気になるものだけ読んでる。
今は神戸の大学で漫画を教えているらしい。
彼がこれまで考えてきたことややってきたことを
試行錯誤しながら若い学生に教え、
学生は知識を学び頭を動かし手を動かし作品を作り上げる中で
それぞれが自分のスパンでぐんぐんと成長していく。
「合作」を作る作業の中で、自分の位置をシビアに感じながら
自分の役割を探り懸命にまっとうする姿は感動モノだ。
勉強ってこういうことだと思うし、
教えるってこういうことだと思う。

『人生問題集』:春日武彦・穂村弘(09.03)
また読んじゃった穂村弘。
似たような似てないような二人の会話が面白い。
前書きで春日氏が書いてたけど、穂村さんは存外、論理的なのだ。
「未来の小さな死の待ち伏せを全部かわす」
「希望を持てば持つほど、反作用として小さな死はより牙をむく」
このフレーズにはちょっとグッときたが
デートの時の振る舞い一つでそこまで理詰めになってたら
そりゃ足もとおぼつかなくなるわなとも思う。
穂村さんはエッセイとして読むよりも対談の方がもっと深まって面白いな。
最後の「煩悩108コンテンツリスト」は
ちょっと自分でもやってみたくなる。

『ゼロの焦点』:松本清張
読むものがなく、ダンナの手持ちの小説を読んでみた。
映画を先に見ていたので内容は分かっていたが
映画の方が深みがあって面白かったなあ。
中谷美紀と木村多江の演技の上手さが印象深く、
小説で読むとその一番の部分が出て来ない。
だいたい推理物って苦手なんだよね。
自分の周りの人が次々死ぬってもっと凄い衝撃だろ。
そんな中で謎解きを延々と理詰めで展開するのもなんか苦手なんである。
人が死んでるのに楽しそうなんだもん。
時代と言えばそれまでだけど、
今はそんなに簡単に第三者に情報なんて教えないよなー
なんて思って読んではいけないよね。

『キャンピィ感覚』:伏見憲明(95.08)
再読。
ゲイライター伏見氏による爽快なエッセイ。下ネタばっかだが。
自分を冷静に見つめツッコミ笑う、
その姿勢を絶えず続けることがキャンピィ感覚。
日々の生活の風通しを良くし、楽しく過ごす生きる技術。
この感覚を持っている人が多ければ、
世の中もっと面白く豊かになるんだけどな。

『罪と罰』上下:ドストエフスキー(51.02)
一息ついたので、大学時代に読んだものを。
読みなおすのは何年振りだ?
WOWOWのドラマを見た後で、
キャラクターや細部のエピソードを符合させながら読むのも面白い。
ドラマ(というか原作の漫画か)は良くできてるなあと再確認。
ラストシーン、学生の時はなんでああなるのか理解できなかったけど、
今読むと、そばに寄り添って言葉少なく支えてくれる存在に気がつくことが
頭でっかちで何もかも一人で抱え込んでいる青年には
十分に世界を変えるきっかけになるんじゃないかな、なんてことを思った。

『哀愁の町に霧が降るのだ』上下:椎名誠(91.10)
手元に読むものが無く、図書館に行く暇もない時につい読みかえす本。
椎名誠と仲間たちの青春時代の共同生活。
カネがなくてヒマな男たちのバカバカしさ全開。
エピソードはほとんどそらで覚えているはずなのに、
「料理」が「醤油で煮るだけ」のものが、こんなに多かったっけ。
そんなものでも美味そうで幸せそうに感じてしまうんだからスゴイ。
ダンナの下宿時代もこんな感じだったらしい。

次は半年ぶりくらいに図書館に行って山ほど借りてきた中から紹介します。
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21:42  |  蛸足図書室  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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