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2013.10.02 (Wed)

本棚:『誰がJ-POPを救えるか? マスコミが語れない業界盛衰記』ほか

最近の自分の旬のキーワードは「引き継ぎ」かもしれない。
しかし私が読んでる本を、興味持って読む人なんているんだろうか。

『ツッコミュニケーション 生活者を「相方」にするボケと突っ込みの広告術』
:タカハシマコト(13.04)
日常の中にボケを見つけツッコミながらコミュニケーションを取っていく。
お笑いやネットのやりとりを見ることで、
ココロのOSは日々アップデートされ目も肥えていく。
これをマーケティングに応用して行くというのは無理というかムリヤリ感があるが
今やそれをやらないわけにもいかないんだろうねえ。
ツイッターやらFBやらスピードとタイミング命のツールを活用し
時期を見極めネタの短い消費期限内で実践して行く、というのは
どんな企業でもできることではないし、
どんだけ影響があるのかもわからないけど
自分に関係のあるユーザーにだけピンポイントで届けば
十分に元が取れるってことなのかもしんない。
関係ない人にとっては、たった4日で消費される
スリリングで刺激的なネットのコミュニケーションなんて
知らないし、どうでもいいことが多いのかもしんない。
もはやネットに関わるコラムや評論を本で読むことに
どれだけ意味があるのか分からないけど
本にでもなってないと、今どうなってんのかを知る糸口すら見つけらんない。
まとめサイトったって山ほどあるんだろうし。
「ハナサケニッポン」の成功は分かりやすいし、いい話だと思うけど、
公私統合の例とするのはどうだか。
博報堂のコピーライターにとっては別のものでも、
一般の人から見ればこの公私はほとんど区別がないように見える。
平井善之との対談が一番面白かったかも。

『誰がJ-POPを救えるか? マスコミが語れない業界盛衰記』
:麻生香太郎(13.01)
とりあえず初版の日付を見てから読んだ。
作詞家デビューののち、雑誌で音楽・映画・演劇・テレビなどの
エンタテイメントの全ジャンルを担当して20年、の人にしか書けない本だと思う。
あらゆる局面から、今のJ-POPが置かれてる状況を分析していて面白い。
この前に読んでいた著作権の本を思い出しつつ読むと、
今生きている人にとっては、音楽著作権って
まだまだ大きな収入源でビジネスなのだと分かる。
ネットでタダで見る前提になると(K-POPの例を引きつつ)
音楽はどの部分を聴いても耳に残る単純でキャッチーなものになるしかない、
というのが怖い。
ツイッターやらヤフーニュースなどのテキストだけでなく、
音楽も短くて分かりやすくてすぐ楽しめないと、聴いてももらえない。
1枚のアルバムを最初から最後まで順番に聴くなんて
まどろっこしいことはもう出来ない。
ハードの変化、環境の変化、社会の変化で、好みも傾向も変容していく。
流れる情報は膨大になり儲けはすぐに出さなきゃいけなくなり
後任を育てるなんて悠長なことをやってるヒマも旨味もない。
過去から引き継がれる知識と経験とセンスが必要なジャンルなのに
あらゆる場所で受け渡しが行われずに放っておかれて断絶が起る。
エンタテイメントの使命は「感動の伝言ゲーム」
文化=豊か=余剰で切り捨てていたら、
人間が生きていくのに必要な力もわいてこない。
スピードが肝のネットって何だろう、目先の金儲けってそんなに大事か?
なんてことをこの手の本を読むと毎度毎度思う。

そういえば、かなり前にこの人の『ブレイク進化論』というのを読んだな。
これも音楽やエンタメの当時の状況を俯瞰した面白い本でした。

『意地悪は死なず』:山本夏彦・山本七平(11.01)
「山本夏彦とその時代」の2冊目。
山本夏彦は名前だけよく見ていたけど、本は読んだことなく。
大正生まれということも知らなかった。
山本七平は学生の時にイザヤ・ベンダサン名義の
『日本人とユダヤ人』を読んだくらい。
昭和56年~58年に雑誌連載されていた対談をまとめたもの。
社会の状況はまったく違うが、
当時も人間のやること、思うこと、そして残酷さも、
あまり変わってないんだなと思う。
固有名詞がさすがに古い、分からない人が多いので斜め読み。
御大が読んでそうな本だなーと思いつつ、
こんな話ばかり読んでいたら、
今の世の中に辟易して、MCもぼやいてばかりになってしまうよな。

『異性』:穂村弘・角田光代(12.04)
対談かと思ったら往復書簡的なエッセイ。
角田光代の本は初めて読むが、この人も「女子高出身」なんだな。
女子高出身の書き手の独特の湿度がちょっと苦手だ。
必ず「共学の女子は男の目を意識している」って書くのは
どんなコンプレックスなんだろう。
意識するのは「男の目」ではなく「相手の目」。
女ばかりで周りを意識しない態度はただのオバサンではないの。
穂村さんと角田さんのやりとりのなかで、
男性女性ならでは、個人ならではの思いこみや無意識があらわになるのが面白い。
読みながら共感したり、うげ、と思ったり、発見があったり、
男女の内面は一筋縄ではいかないのだ。
文体は穂村さんの方が味わい深い。

『二流でいこう 一流の盲点・三流の弱点』:ナガオカケンメイ(13.03)
考え方が変わるような本。
ナガオカ氏が紆余曲折しながらたどった道筋をまぜながら
一流・二流・三流(それぞれは縦ではなく横にいる)の
お互いの関係や考え方、仕事の進め方などを解説していく。
ここでも問題になるのは、二つの間にいるものの引き継ぎ。
二流が一流の技を学び感じたことを、きちんと三流に伝ることをサボると
三流はいつまでも一流のことが分からず、
知った風に尊大になってしまう。
私は三流だろうけど、
せめてみっともない三流にならないようにと思った。
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15:09  |  蛸足図書室  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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