2017年08月 / 07月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫09月

2013.11.16 (Sat)

本棚:『随筆 本が崩れる』ほか

今回はノンジャンルのようですが、
ほんの2,30年前の環境と、現在の環境と常識にどれだけ開きがあるのかと
しみじみするようなラインナップです。
過剰な便利と過剰な情報は人の持ってる能力を下げるよね。

『マンガのあなた SFのわたし 萩尾望都対談集1970年代編』
:萩尾望都(12.02)
70年代だけあって手塚治、石森章太郎、小松左京、水野英子など錚々たるメンツ。
(言いつつ、自分がまともに読んだのは松本零士くらいか)
現在は普通にあっても当時には存在しなかったモノが多くあるなと
思いながら読むと面白い。
世にある作品数も今ほど多くはないから、
お互いの仕事をある程度(以上に)知っているのも大きい。
最後の羽海野チカとの対談が良かったな。
羽海野さんが望都作品をファン目線かつ漫画家視点で
細かくチェックしてるのが面白い。

『随筆 本が崩れる』:草森紳一(05.10)
草森さんの本は読みたい読みたいと思いつつ、
興味がリンクするモノが少ないので読めない、という本が多い。
歴史ものとか、国内のみならず中国方面とか。
難しいだけでなく、内容が読めそうでも厚くて重くて持ち運べないとか。
初めて読んだのは大学時代。
学内の図書館にあった『衣装を垂れて天下収まる』
風俗文化サブカル系の内容だが被服の棚にひそっと置かれていた。
タイトルの書かれた背には、女の長い足が描かれていて
興味を惹かれて手に取ったら表紙も裏表紙もまたスゴイ。
74年発刊でありながらこういうもの(昼のメロドラマ、服のジッパー)を論じるのか、
と思うような内容と文体。
今でも読みかえしたい本のひとつ。
とにかくこの人の文体が好き。
ひょうひょうとしてカッコいい。崩れてないのにおかしみがある。
今こういう文体でサブカルについて書ける人なんていないんじゃないの。
この本は、
自宅を埋め尽くす本の山、野球少年だった時代の話、両切ピース愛煙家の日常、
といったとっつきやすい内容でしかも新書だったので読みやすかった。
とくに最後の章は御大のココロに響くであろう。

『だって、女子だもん!! 雨宮まみ対談集』(12.11)
たまに怖いもの見たさでこういうブス本を読みたくなる。
なんでこんなに、つまらないくせに巨大な自意識に
何十年も振り回されているのであろう。
分からなくはないが程度問題。
身体やココロを歪めて壊してまでこだわる自分てなんだ。
でもこういう問題を赤裸々に語り、本として流通する程度に
女性は自由で社会は開けているんだなあなんて思う。
こじらせ女子だけで固まってFBやTwitterで日がな一日つつき合っているよりも
本読んだり映画見たりして楽しくないものも含めて自分の中の見識を広げて、
四の五の言わずになんでも経験するって、一番自分を変えられるやり方だ、
という湯山さんの話に共感。
カンケーないが「・・・!」って語尾をつける
女子は年齢不問でオタ臭漂って苦手だ。

『「いいひと」戦略 超情報化社会におけるサバイバル術』:岡田斗司夫(12.12)
いつも思うが、岡田斗司夫の本は明快だと思う。
そして、誰もがそれを実現できるような状況ではないよなと思う。
全ては無理でも、いくつか実践したら、世の中良くなるかもな、と思う。
これもそんな本の一つ。
以前読んだ『オタクの息子に悩んでます』の延長上に出てきた考え方ですね。
「いいひと」としてふるまうことは、
日常に置いても、日常と化したネットに置いても
十分に大事なことだと思う。分かる。でもな。
最近のネット関係の本を読んでいると、
個人の情報はどんどんと開かれていく方向に進んでるようだが、
人には見せない面や、全員に知られる必要のない面もあるだろうに。
そして何よりも、そんなにリアルタイムで反応することが大事なのかと思う。
情報の山のなかで、絶えず人とコミュニケーションを取り
繋がりあい深め広がっていくのは
これからさらに必要になることなのかもしれないが、
同じ24時間の中でフットワーク軽く次々反応、判断していくには
相当な頭の良さと自分裁量で使える時間と体力がないと無理だと思うよ。
そして、面白く付き合いたいと思われるような自分を育てるには、
そうした関係に煩わされずに、自分の好きなことに集中し、
自分の中に知識や経験というネタを蓄える時間がないと無理でしょう。
まあネットでがんじがらめになって世界が狭くなっている人は、
出来ることから手を付けてみれば、という本、かな。

『誠の話』:和田誠・椎名誠(16.05)
本が出たのは10年前、対談があったのはさらにその10年ほど前らしい。
椎名誠の本は何年ぶりに読むかなあ。
ひところは日常的に読んでいたけどちょっと飽きてしまった。
久々に読んで、椎名誠の使う言葉がやっぱイイ。
そしてこの人の顔が好きだ。本当に昔からイイ男ですね。
それこそ携帯もネットもないような時代から仕事をしてきた二人の男の話は
何気ない話をしていても、どこもかしこも濃くて刺激的。
こういうの読むと、ムカシの方が余裕があってムチャクチャで
一人一人に体力があって楽しそうだなあと思ってしまう。
スポンサーサイト
11:45  |  蛸足図書室  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

Comment

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://takoashiattack.blog8.fc2.com/tb.php/2348-ca625dae

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME |