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2015.02.24 (Tue)

本棚:『雷の季節の終わりに』ほか

とくにテーマもなく、
おもしろそうだと思ったものから手に取ったラインナップ。

『地震と独身』:酒井順子(14.02)
東日本大震災の時、独身はどう行動したのか、という観点からのインタビュー。
酒井順子らしいアプローチだなあと思う。
「独身だけがそうだったわけじゃない」という反論もあるだろうけど、
独身をキーワードにまとめた本はないからな。
読んでいれば「独身」だからって
天涯孤独というわけでもないというのはすぐ分かるし。
行動する人はする。身の軽さで言えば家族を持っているよりもずっと早い。
自分は何もしていないに等しいなと反省する本。

『あしたから出版社』:島田潤一郎(14.06)
手探りで進んでいく中に、人とのつながりができていく。
一人で本を出版しようと思い立ってからの経緯。
自分から動くこと、人が助けてくれること、応えてくれること、
何かをやることで失敗も苦労もあるけれど喜びも多い。

『雷の季節の終わりに』:恒川光太郎(06.10)
デビュー作『夜市』に続いて読んだ。長編。
世界観は変わらず、少しずれたところにある異界。
読んでいても無理やりな設定とは感じず、
外の世界との接点をあまり持たずに、
独自に形成された社会の仕組み、しきたり、掟のようなものがきちんと感じられる。
『風の古道』に通じる、同じ時間にある別の場所のようだ。
絡み合う時間が最後に収束していく下りも素晴らしい。
凄惨な描写が多くなったのが読んでてちょっと辛い。
人を排除する理由の簡単さ、身勝手さ、
正当化する位置に立った者の残忍さ、
このアンバランスさが、現代的なのかなと怖くなる。

『夜明けのラジオ』:石田千(14.01)
久々に石田さんの本を最後まで面白く読み切った。
(途中でもういいやと思うことも多いので)
穏やかな気持ちになりたいときに読む。
日々の何でもない生活、ご飯を食べること、お酒を飲むことを
これだけ大事に愛しく淡々と書ける人はそういない。
おしゃれ系生活エッセイなんかとはまったく違う場所にある本。

『寄る年波には平泳ぎ』:群ようこ(13.10)
ボヤキが多くて読んでもすっきりはしないのだけど
またもなんとなく読んでしまった。

『草祭』:恒川光太郎(08.11)
続いて読んでいる。短編小説集。
作品ごとにゆるくつながりのある世界。
がっつり伏線にまみれたつじつま合わせではなく
固有名詞や風景の中に時間を隔ててつながっていく感じ。
凄惨な描写はなく全体に淡々とした空気。
「天下の宿」の疾走する感じが好きだなあ。
最後の「朝の朧町」はさすがに設定が都合よすぎるような。

先日、時間つぶしに本屋をうろうろしていたら
橋本治の新刊が出ていた。直球なタイトル。
嬉しい。読まなければ。(図書館で)
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テーマ : 最近読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌

09:14  |  蛸足図書室  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

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