2017年05月 / 04月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫06月

2016.02.11 (Thu)

本棚:『武術と医術 人を活かすメソッド』ほか

本棚ながめて選んだ本と、PCから決め打ちして借りた本。
こうやって繋げてみると、ホント統一感ないなあ~。
とはいえ、どれも私の興味の中にあるものばかり。
蛸足に遊びに来てくれる人で、
今まで紹介してきた本の中に、これ読んだことある、この人よく読む、な本て
あるんだろうか。

『カメラが欲しい』:赤瀬川原平(63.12)
初期のころの本で読んでなかったと思ったら再読だった。
カメラに対する愛に溢れた1冊。
まだ金属カメラの新品が出ていて、
オートフォーカスが真新しい技術だった時代。
「艶消しブラック仕上げの光学通り」のまぶしい文章が好きだー。
連載していた雑誌の休刊にともなって、
最後に書ききれない思いをまとめた1章もすごいが
なお文庫のあとがきになっても、
まだまだカメラを語って止まらない、というのが面白い。
久々に『金属人類学入門』を再読してみたい。

つい先日、本屋に行ったら『ライカもいいけど、時計が欲しい』という本が出ていた。
こんな連載も持っていたんだなー!
赤瀬川ワールド全開のはず。そのうち読まねば!

『武術と医術 人を活かすメソッド』:甲野善紀・小池弘人(13.06)
久々に、持っておきたい本が。
目からウロコ、というか我が意を得たり、というか。
総合的に武術を捉えて実践する甲野氏と、
統合医療で体を見ていく小池氏の対談。

細部を合わせても全体にはならない。
最善はわからないが、善は一つではない。
万人に通用する策はなく、その人の状況に応じた対応が必要。
現代はどうしても二者択一をせまり、原理主義に陥りがち。
「正しい」ことが権力主義へと繋がってしまう。
最初は新しい方法を取り入れるつもりで話を聞いていても、
途中で自分の築いていた指導が覆ることに抵抗を感じはじめ、
目の前で見たことを、受け入れようとしない。
医療の世界・スポーツの世界においても、
利害やらプライドやら、クソつまらないものが足かせになって
とりあえずやってみる、という簡単なことですら動くことが出来ない。
いいものは取り入れる、
理屈はまだなくても「そうなる」ことを受け入れて研究する、
そういう柔軟さを持てば、いい方向に向かっていく。
全体を把握することで、分断されて分からなかったものが、つながって見えてくる。
全編、無駄なく刺激に満ちた一冊。

『おじいさんになったね』:南伸坊(15.05)
普通に生活しながら、月日を重ねて
いつのまにかおじいさんな年になった伸坊さんのエッセイ。
年をとっても夫婦の会話は相変わらずで素敵だ。
「関西パンダ」が面白かったなあ。

『私の裁縫箱 小さな箱からはじまる手作りの物語』(14.10)
ヒトの裁縫箱をのぞくって面白いんだなー。
箱に収まらないものはたくさんあるだろうけど、
頻繁に使う基本の詰まった箱は、基本なのにそれぞれに違う。
最後のページの、手仕事をするおばあちゃんたちの表情がとてもイイ。
自分の指でモノを作るって、とても大事なことだと思うのよね。

『なんらかの事情』:岸本佐知子(12.11)
持ち運びしやすい単行本なのに、持ち歩いた先で読むのは危険という本。
もともと面白いうえに、抑えの効いた文章がさらに面白さを生む。
さらりと別次元に行ったまま終わる感じもいい。
「物言う物」「瓶記」「やぼう」「やばさの基準」どれもお気に入り。

『愛の山田うどん 廻ってくれ、俺の頭上で!!』:北尾トロ・えのきどいちろう(12.11)
図書検索で見かけた本。
こういうのは、もう古い本なんだろうな、
と思ったら、2012年の発刊だった。
ほんの一言がきっかけで、共有が生まれ、
そこから爆発的に物事が発展していく面白さ。
題材はなんでもいいのだけど、
流れが生まれていく感じ、動くことで、まわりも動いていく感じの
ダイナミックな面白さが真空パックで詰め込まれている。
民放ラジオで話し終わったあと、
外に社内の人間が詰めかけていたシーンは感動的。
分析的な文章は、距離があるだけ面白味が減るけど、
二人のリアルタイムなレポは読みごたえたっぷり。
山田うどんは昔から知っているが、入ったことは一度もない。
けど熱さ、面白さは十分に伝わる。
どうも続編があるらしいので、またヒマな時にでも読んでみようか。

『三低主義』:隈研吾・三浦展(10.02)
隈研吾の本を読むのは『日本人はどう住まうべきか?』から2冊目。
五輪で使う国立競技場のデザインをすることに決まって、
個人的にはとても嬉しい!
三浦展の本は以前1冊対談を読んでいるがほとんど記憶がない。
マーケティングをやってる三浦氏の言葉のセンスは、
いつもなんか微妙なんだけど、言いたいことは分かる。
でも自説(シンプル族)を前提に話を進められると、
まだ共有段階でない言葉は、自分に都合よく使われてるようで、
説明に説得力を感じないことも。

人間は共有すると社会性が生まれ、所有すると猛獣化する、というのは納得。
今あるものを壊して新しく作るのではなく、
生かして直してだましだまし使っていくということがとても重要だと思う。
作れないくせに、簡単に壊すなよなー!
技術を残すこと、工夫すること、発想で使い方を見直すこと、
作った後の変化を前提にすること。
視線を経済のことばかりに集中すると、
人間の持つ力がどんどん失われていくと思う。
二人が語るような方向で建物や街が作られていったら、
もっと風通しのいい味わいのある場所が増えていくのに。

『僕の場所』:隈研吾(14.04)
続けて読んだ。
ひとつ前の本の中で語られていたエピソードの大元の部分が
じっくり書かれている。
物を作る人の、子供のころの経験、環境、かかわってきた人たちが
直接間接に影響していることを知るのは面白い。
同時に、建築の世界の概要を簡単に知ることもできる。
隈研吾の手による建物を、いろいろと見に行ってみたい。

借りている本の期限が切れる前に、
するするっと追加して何冊か借りてきた。
読む本が手元にあるのはシアワセだ。
スポンサーサイト

テーマ : 最近読んだ本 - ジャンル : 本・雑誌

12:02  |  蛸足図書室  |  トラックバック(0)  |  コメント(0)

Comment

コメントを投稿する

Url
Comment
Pass  編集・削除するのに必要
Secret  管理者だけにコメントを表示  (非公開コメント投稿可能)
 

▲PageTop

Trackback

この記事のトラックバックURL

→http://takoashiattack.blog8.fc2.com/tb.php/2587-76e61eef

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事へのトラックバック

▲PageTop

 | HOME |